2024年度 新専攻棟新設、新カリキュラムスタート(彫刻専攻)
2023.02.21
「ヴィレッジ?愛知芸大の森、その谷間(たにあい)に広がる創作の場?」
美術学部 彫刻専攻の新しい専攻棟ができます
2024年4月、本学西端に新しい彫刻専攻棟が建ちます。中央に工房棟(土工房、木工房、金工房、石工房)を擁し、周りをアトリエが囲みます。これらは同地平にあり、創作のニーズに合わせてどの施設にも最短でアクセスでき、重いものや大きなものの移動もスムーズです。地球上のおよそすべてを素材とする彫刻表現の充実した創作?研究拠点が実現します。
本学は森の中にあり、彫刻専攻はその谷間に新しい創造の場を広げます。豊かな自然に抱かれ、創作に集中できるのが特徴ですが、それは閉じられたものではありません。木造の「交流棟」は創作の場をオープンにする「窓」であり、「テーブル」であり、「カフェ」でもあります。そこに人が集い、語り合い、高め合う機運を醸成します。交流棟地階には実験的なプロジェクトやレクチャー、展示などに取り組むことのできる多目的な「プロジェクトスペース」を設け、学外との交流や他分野との協働による創作?研究の可能性を開きます。
彫刻専攻の新しいカリキュラムがスタートします
これまでの彫刻専攻のポリシーを継承しつつ、多様化する現代社会での立体表現に重点を置き、来たるべき時代の芸術家、研究者、芸術教育等の専門家の育成を目指します。学生の主体性を尊重し、自身で創作?研究の道筋を選び取っていく授業を構成します。新しい専攻棟の在り方と一体となったカリキュラムは、2024年度からスタートします。
彫刻専攻 新カリキュラムの概要
?1、2年次では塑造、金属、木彫、インスタレーション、石彫、テラコッタ、材料研究(乾漆や樹脂など)の彫刻における基礎授業を行います。基礎授業の一部を選択制にし、個々の創作研究の方向性や求める深度に応じて段階的に展開します。
?3年次では、各教員が主宰するゼミを選択し、個々の専門性を高めつつより広範な表現に結びつけます。4年次では、独自の創作研究をさらに深め、卒業制作に結実します。
?一つの素材?技法を深く追求することに加え、様々な素材を複合的に組み合わせ、いくつかの技法が融合した創作研究が可能です。アトリエと各工房を自由自在に行き来できる施設を生かした授業を実施します。
?国内外で活躍している作家や評論家のほか、関連する様々な分野の専門家を招きワークショップやレクチャーを行います。新しい表現を生み出す創造力と、社会との関わりを実践するための多面的?多角的な理解力を育みます。こうした交流が新たな企画や実験的な実践につながった場合は、主にプロジェクトスペースを活用します。
?課題の成果や作品は常に展示し、他者に開かれたところまでを実践します。創作の場を公開する「オープンスタジオ」の考え方を導入し、学内外へ積極的に発信します。